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「いつ死んでもいいや。」
布団の中でふと考えた。
死にたいわけではない。
でも、いつ死んでもいい。
それは明日でも明後日でもいい。
死にたいわけではない。
でも生にこだわっているわけでもない。
好きな勉強もできて、希望の大学には行けなかったけど、
進学先では大事な友達や恋人ができて、
夢だった職業にも就いて、得たものはとても大きかった。
でも、
今の人生、つまり、「自分だけ」の将来を選んだ結果、
大切な人を失った。
過去に戻りたいと手を伸ばしても、願っても、もう遅かった。
得たものと同じくらい、失ったものも大きい。
時々、ふっと、
自分の人生を辞めたいときがある。
「同じ悩みを抱えている人は居るんだろうか。」
そう思って調べてみると、
同じような悩みを相談してる人が沢山居た。
悩み相談に対する回答の中には、
「そんな風に思うんだったら早く死ね。」という意見、
「「死」という観念について深く考えられるのは素晴らしい。」という意見、
色々あった。
「いつ死んでもいいや。」
そう思って気にかかるのは、
きっと悲しんでくれるであろう家族や友達のことくらいで、
「もういいかな。」と思ったら、少し肩の荷が下りた気がした。